きゅんとするカラスウリ
久しぶりにカラスウリを見つけた。
自転車で走っていて鮮やかなオレンジが目に入った。
秋だなあ。
木の葉っぱの影にひっそり成っていたので、気づかない人も多いでしょうね。
私もこんなに鮮やかな色じゃなかったら見過ごしていたでしょう。
しかしなんでこんなに鮮やかな朱色に色付くんだろう?
動物に食べてもらうの?
カラスウリを見るときゅんとして懐かしい気持ちになる。
田舎育ちの私は子どもの頃、家の裏庭で遊んでいた。
きれいに整った庭ではなくて、自然に生えた草木が取り囲んでいた。
秋になると木に絡んだカラスウリが朱く色付いていた。
鮮やかなオレンジになって初めて存在に気づくことが多く、夏のカラスウリがどんな感じだったかよく覚えていない。
たしか緑色の状態を見たことがあった気がするけれど。
裏庭で姉兄や友達とよく遊んでいた。
土を掘ったり秘密基地的なものを作ったりツルでターザン的なことをしたり。
通学路でも秋になるとカラスウリを見かけた。
近所の友達といつも一緒に登下校していた。
大きくなってからはカラスウリを見かけることが少なくなった。
庭でキャッキャしなくなり、車に乗るようになったからかな。
だから私はカラスウリを見ると子どもの頃を思い出す。
今回久しぶりにカラスウリを見つけて懐かしい気持ちがいっぱいになった。
子どもの頃、私はおばあちゃんと一緒に暮らしていた。(今も健在です。)
カラスウリが「カラスウリ」という名前だということを教えてくれたのはおばあちゃんだった気がする。
カラスウリを見てきゅんと懐かしくなったのは、幸せな子ども時代を思い出したから。
私は愛されていた。家族にも友達にも。
どす黒いものに支配されがちな大人になった自分だけれど、私は今も変わらず愛されている。
カラスウリはそれを思い出させてくれた。